【なお】ラテン語、ブランド名に向いてる説


こんにちは。なおです。

本題の前に、前回アンケートの報告をさせてください。

このメルマガのデザインが、皆様の画面にちゃんと映っているのかをお聞きしました。

すると、なかなかに残念な結果が...。

おい、全然ダメじゃないか。いや、ホントすみません。

何名かの作家さんからスクショをいただいたところ、AndroidとYahooメールで反映されづらいようでした。

例えば、見出しのグラデーションカラーが無視された結果、中の白文字が背景と同化して、空白行にしか見えない、なんて事象も。

いくらかのデザインは妥協したのですが、ブランドカラーでもあるグラデーションカラーは、どうしても使いたい。ブランディング上、重要なことなので。

そこで、見える環境の人にはグラデーションで見えて、見れない環境の人には単色に差し代わるようにしました。これで、とりあえず崩れて見えることはなかろうと。

問題なさそうなら、当面はこのメールテンプレートで行こうと思います。
ご協力いただいた皆様には、心より御礼申し上げます。

では改めて、今回のメルマガ本編スタートです!

ラテン語、ブランド名に向いてる説

奥さんが復帰したら、ブランドを見直そうと思っていて、「ブランド名」も変える予定。

そこで「ラテン語って、ブランド名に向いてるよな」と思った話をしようかと。

ブランド名にラテン語を使うアイデアは、ブログ記事にも書いていました。

最近『世界はラテン語でできている』という本を聴いて(audibleだったので)、改めてそう思った次第です。

ラテン語とローマ帝国

※ラテン語の歴史的な経緯から入るので、興味ない人は、次の大見出しまでスキップしてくだされ

ラテン語は、古代ローマの公用語です。

古代ローマの歴史は古く、伝承レベルでは紀元前753年に建国されたとされています。

  • カエサル
  • ハンニバル(←敵国の将軍で、ローマ側の将軍はスキピオ)
  • 漫画テルマエロマエ

あたりが有名どころですかね。

最盛期には、現在の「イタリア、フランス、スペイン、イギリス、バルカン半島(ギリシャの辺り)」にまたがり、「トルコ」や「北アフリカ」も制覇して、ちょうど地中海をぐるっと囲んだエリア全てがローマ帝国でした。

版図の大きさで言えば、モンゴル帝国に次ぐ大きさ。モンゴル帝国は山とか砂漠も多いので、文化圏の広さで言えば、ローマ帝国の方が広かったかもしれませんね。

あまりに図体が大きかったので、途中で帝国が東西に分裂します。西ローマ帝国は5世紀に、東ローマ帝国は15世紀に、それぞれ滅亡しました。

後継として誕生したヨーロッパ諸国は、それぞれ自前の言語を使うようになります。それが、イタリア語、フランス語、スペイン語など。これらの言語はラテン語がルーツなのです。

「あれ?英語は?」と思われたかもしれませんね。

英語はゲルマン系の言語(ゲルマンはドイツやヨーロッパ北寄りの方で、ローマ帝国領にはならず、むしろ西ローマ帝国を滅ぼした側)なので、ラテン語ルーツではありません。が、ラテン語由来の語彙はめちゃくちゃ多いので、ガッツリ影響受けています。

滅びなかったラテン語

普通に考えると、ローマ帝国が滅んだことで、公用語であるラテン語も滅びそうなもの

ですが、そうはなりませんでした。

しゃべり言葉としてラテン語を使う国はなくなりましたが、書き言葉として、ヨーロッパの公用語であり続けたのです。

このパターンは、歴史ではちょいちょい見られます。

長く使われてきた言語には、行政や法律、各種の専門用語が語彙として揃っています。新しい言語で新語を開発するよりも、古い言語を使い続けた方がコスパが良いんですね。

昔の日本も、しゃべり言葉とは別に、公式文書では長く漢文を用いていました。これも、似たようなニーズからでしょう。

...と、このような経緯があり、亡国の言語であるラテン語は、割と最近(18-19世紀辺り)まで、実際に使われていたのです。

よく知りませんが、現代の欧米の大学生も、一般教養(リベラルアーツ)の一環でラテン語を学んでいるんじゃないでしょうか?我々が、国語の授業で漢文を習ったみたいに。

ラテン語がブランド名に使いやすい理由

前置きが大変長くなりました(許してください、これが趣味なので)。

そんなラテン語がブランド名に向いているのは、3つの理由があります。

  • 理由1:特定の国の色がつかない
  • 理由2:色々と被りづらい
  • 理由3:日本人に読みやすい

それぞれ解説しましょう。

理由1:特定の国の色がつかない

「フランス」に縁があるブランドなら、ブランド名に「フランス語」を使うのは理にかなっています。多少読みづらくても、ブランディングとしてはアリ。

しかし、「フランス」に縁がないのに、「フランス語」のブランド名はどうですかね?

ブランドにまつわるあらゆる文脈をつなげるのが、ブランディングの肝。

ダメではないですが、文脈のつながらない言語をブランド名に据えるのは、ブランディングとしてはやや稚拙かなと思います。

その点、古代ローマは、欧米のルーツであり、欧米化した近代日本のルーツでもあります。特定の国に寄らないという意味で、ラテン語は都合が良いのです。

理由2:色々と被りづらい

特定の国の色をつけたくないなら、英語でもいいじゃないかって?

その通り。でも、英語の名前ってよく被るじゃないですか。

それに、いくら日本人で英語が話せる人が少ないっても、単語くらいは結構知っちゃってるじゃないですか。

そうすると、「それ、まんま英単語やん?」ってなりがち。

その点、ラテン語は、ごく基本的な単語でもこんな具合です。

  • イグニス【ignis】:火
  • オーリム【olim】:昔
  • ネブラ【nebula】:

どうでしょう?

【fire】【past】【fog】よりも被らなそうじゃないです?

理由3:日本人に読みやすい

これ、すっごい大事。実はラテン語って、日本人に読みやすいんです。

まず、表記はアルファベット。アルファベット以外の外来語じゃ読めませんからね。

そして、読み方がローマ字とよく似ているんです。

上であげた、イグニス【ignis】、オーリム【olim】、ネブラ【nebula】も、ほぼそのまま。
ウイルス【virus】は、英語では「ヴァイラス」ですが、ラテン語では「ウィールス」です。
【Forum】は、英語では「フォーラム」ですが、同じ綴りのラテン語では「フォルム」と読みます。ほぼローマ字読み。

たまたまでしょうか?
いや、たまたまじゃないでしょうね。

元々ローマ字は、日本語を英語表記するためではなく、日本語をラテン文字(アルファベット)で表記するために開発されたもの。だから、「ローマ字」と呼ぶのでしょう。

ラテン語読みの方が、日本人にスッと入ってくるのは、経緯的に納得できるものです。


ちょっと前なら、「で、どうやってラテン語を調べるよ?」ってなるところ。ですが、今はAIさんがいますからね。

ブランドイメージに沿って、ラテン語の単語や有名なセンテンスを出してと言えば、それっぽいのを返してくれます。

なんだかんだラテン語のブランド名も少なくはないので、単語を組み合わせるなどの工夫は必要になるかもしれませんが。

というわけで、ブランド名にラテン語。あると思います!

なお、ブランド名に関するノウハウは、全て↓の記事に書いてあります。これからブランド名をつける、あるいは変えようとしている作家さんには、参考になると思います。

『しっくりくるハンドメイドのブランド名/ショップ名/屋号の付け方』

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