こんにちは。なおです。
これを意識するだけで、お客さんの心にグサっと刺さる。何語か足すだけで、印象が見違える。そんな文章術のコツがあります。
「難しそう?」と思いきや、そうとも限らない。どんなレベルであれ、とりあえずやれば、ほぼ間違いなく効果があります。
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ぜひ、盗んでいってくださいまし!
まずは体験してみよう
ボクは大学生の頃からラーメンが好き。今では行く機会が激減しているものの、「ラーメンデータベース」というサイトを、かれこれ15年日常的に眺めています。
そこで、「おおっ!」と思ったメニュー名を見つけました。
【生姜香る濃い卵と焼きあごのまぜそば】
なんでしょうね。この、よくわかんないけど、「うわ、うまそ...」となってしまう感。
これがただの「魚介まぜそば」だったら、「ふーん」でした。
ちょっと高度に見えたかもしれません。
もっとシンプルに行きましょうか。
【ゆず薫るメンマ】
もっと短くても行けますよ。
【焦がし醤油】
どうでしょう?
ほんの少しの修飾で、ずいぶんと魅力が増すのがわかってもらえましたかね?
答えは「五感情報」にある
文章で伝わる情報には、
- 言語情報:言語を理解できていれば誰でも伝わる
- 五感情報:読み手の過去の体験から引き出される
があります。
まずは、例を通して両者の違いを理解しましょう。
例えば、【腕が10万本ある人】。
言語情報は伝わっていますね。腕が10万本ある人です。
しかし、五感(ここでは「視覚」)ではイメージできないと思います。100本なら仏像みたいなフォルムを想像しますが、10万本となると、どこにどう生えてるのか想像できない。
次の例は、【ドリアンのような匂い】。
言語情報は、やはり伝わっていますね。ドリアンのような匂いです。
ドリアンの匂いを嗅いだことがある人は、五感(ここでは「嗅覚」)情報まで伝わりますが、嗅いだ経験がない人は、五感情報は伝わっていません。
五感を伴うのが本当の理解
何となく、「言語情報」と「五感情報」の違いをイメージできましたかね?
また、「五感情報」を伴っている方が、はるかに雄弁に伝わるということも、同時にわかってもらえたと思います。
ドリアンの匂いを1万字使って形容するよりも、ドリアンを嗅いだことがある人に、「ドリアンの匂い」と言った方が、ずっと正確に、雄弁に伝わるのです。
想像上の動物は、龍にしろ、ペガサスにしろ、キマイラにしろ、既存の動物の組み合わせ。さもなければ、視覚的にイメージできず、絵に起せなかったからではないでしょうか。
このことは、昔からある日本語表現にも表れています。
内容を真の意味で理解できたことを、「腹に落ちる」「腑に落ちる」と言います。頭の中で言語として理解しているだけでなく、身体でもって体験として理解しているということです。
「同じ釜のメシを食った仲」は、同じ辛酸を味わった者同士という意味。その苦悩は、言葉でなく、身体で体験している者にしかわからないという意図でしょう。
ボクは本当に意味で「飢餓」を体験したことはありません。
飢餓に苦しむ人の話は、言語情報では理解できますが、五感情報では理解できません。ゆえに、腹には落ちておらず、本当の意味での理解はできないのです。
読み手の五感を刺激せよ!
実物をより雄弁に語るには、読み手の五感に訴える文章に限ります。
より正確には、「読み手の過去の体験から、すでに知っている五感情報を脳内に再現させる」文章ですね。
実物が見えていない状態だからこそ、文字で五感情報を補完してあげるのです。
小説に見られる、冗長でもったいつけたシーン描写も、やはり読者の五感情報を引き出して、情景をより正確に伝えようという試みです。
「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」を思い起こさせる言葉を、なるべくねじ込んでいく。ハンドメイド作品は、主に「視覚」と「触覚」になるでしょう。
全てではありませんが、こういう表現ができるという例を出します。
解釈の範囲が狭い語彙を使う
まず考えて欲しいのがこれ。
例えば、単に「赤い」だと、あまり印象に残りません。
- 「真っ赤な」→トマトのような原色
- 「深紅の」→ルビーのような深み
- 「朱色の」→神社のような厳かな感じ
と表現すると、各々で違った雰囲気が出ますね。
その形容詞を、もっと解釈の範囲が狭い語彙に差し替えられないか?
もっと具体的な言葉で飾れないか?
ぜひ、検討してみてくださいね。
比喩表現を使う
これぞ小説で使われる手法。読み手がよく知っている「何か」に例えて表現します。
よく、「真っ黒のビロードのような夜空」という表現を目にします。ビロード生地のように、反射せず、吸い込まれるような深い色。といった感じでしょうね。
反対に、上品な光沢がある場合は、「シルクのような」という表現もできます。
- 「水の中に閉じ込めたかのような」
- 「氷の中で永遠のときを過ごしているかのような」
- 「今にも動き出しそうな」
- 「綿毛のように軽い」
とかとか。色々ありますね。
あと、ハンドメイド作品は、お客さんが夢見る理想の世界に連れていくためのアイテムという面もあります。
- 昭和の純喫茶で、ゆるやかな午後の時間を過ごしているかのような
- 中世ヨーロッパの世界に迷い込んだかのような
- スチームパンクの世界を旅する旅人の気分に
なんて表現もまた、あって良いんじゃないかと思います。
オノマトペを使う
主に「触覚」を伝える術として、オノマトペ(擬音)が使えます。
特に女性向けの商品は、スペックを語るよりも、感覚的な「スベスベ」とか「ぷるぷる」とかいった表現がウケると言われますね。
ハンドメイド作品には使わないと思いますが、まつ毛の「バサバサ」とか、リンパが「ドバッと」なんて表現は、すごく秀逸だと思います。
- 手触りを「サラサラ」
- エナメル生地を「ツルツル」や「テカテカ」
- 丸っこいガラスを「うるうる」
- 金属を「ヒヤッと」
と表現してみても良いでしょう。
ボクはこの辺あまりセンスないので、作家さん自身の方が、ドンズバの擬音表現を出せるんじゃないかと。
とにかく細かく描写する
深く考えず、言えることをとにかく細かく言ってみる。これもおすすめ。
頂上付近に雪が残る雄大な山々。山間に広がる緑の草原。真っ青な空の下、伸び伸びと過ごしている乳牛の姿。こんなイメージが思い浮かびません?
直接的にはあまり意味をなさない情報でも、何かしらの五感情報が呼び起こされて、商品に対する理解が深まります。
例えば、「こちらのターコイズは、アメリカはアリゾナ州にあるキングマン鉱山から採掘されたもの。古くは、ネイティブアメリカンもジュエリーとして使用していました」とか。
(↑テキトーにググっただけなので、合ってるかはわかりません)
何となく「アメリカの荒涼とした砂漠にある岩山」「浅黒い肌に羽飾りを付けたネイティブアメリカン」のイメージが思い浮かびます。
知ったからといって、お客さんの使用感とはあまり関係ありません。が、この視覚イメージがあるだけでも、情報はより雄弁に伝達されています。
ないよりは、合ったほうが魅力的に映ります。
五感を刺激する数語を足してあげるだけで、実物の素晴らしさや、あなたが大事にしている世界観がもっと伝わります。
お客さんは、あなたの作品にもっと吸い寄せられます。
- 「作品タイトル」で用いれば、閲覧数がアップします。
- 「作品販売ページ」で用いれば、CVR(購入率)が上がります。
ぜひ、試してみてください〜。
あと、お伝えし忘れていたのですが、前回メルマガで紹介した新着記事が、当ブログ100本目の記事でした👏
いつも読んでくださっている皆さまからの温かいお言葉のおかげです。
本当にありがとうございます🙏
一応、終わりのあるブログのつもりでいるので、150記事くらいで収めて、以降は適宜の更新に留めたいとは思っています。
ただ、何やかんやネタは増え続けてしまうので、結局200記事くらいまでは行ってしまうかもしれません。
引き続き、どうぞよろしくお願いします。