こんにちは。なおです。
これまで、映画館で2度同じ映画を見たことってなかったんですよ。
2回3回行く人というを見て、いつも不思議に思っていました。
うちの奥さんもなんですけど。
それが今回、初めて2回同じ映画を映画館で見たんです!
見たのは...
「ちいかわ」
娘が行きたいって言うんでね。
1回目は普通に見たくて、2回目は来場特典がほしいと。
見てみて、2回目でも案外楽しめました。
伏線がチラホラ見えて、違った楽しみ方ができましたね。
ただ、3回目はないかなぁ。
多分、3回目の鑑賞に耐えるのは、作品の良し悪しとは別ですね。
1回の鑑賞だけだと、よくわからない作品。
ちょうど、宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』みたいなの。
オーケストラ音楽とも共通します。
『君たちはどう生きるか』、もう一度見たくなりました。
ただ、ジブリ作品って、テレビ捨てちゃうと見る機会がなくて...
でも、もう1回見たいなぁ。
では、本編へ〜
最強の自己分析方法
先に言っておくと、今回のメルマガ、かなり重要です。どこかで必ず記事で清書します。
先週のメルマガ『もし、3年間作品を作れなくなったら?』には、意外なほど多くのご感想をいただきました。ありがとうございます。
メルマガの中で、制作をお休みしているときにオススメすることとして、「自己分析」を挙げました。
本来的には、制作を中断している人だけじゃありません。すべてのクリエーターに自己分析は必要だと思っています。
というわけで、今回はその続き。
実は、今とある構想を練っていまして、その一環で、クリエーター向けの自己分析手法を考えていました。実験台として、自分自身を例にして。
世の中には、いろんな自己分析方法がありますね。
その中でも、
「これ1つやっておけば、自己分析は80〜90点まで持っていけるんじゃない?」
と思っている方法があります。
めちゃくちゃ時間はかかります。
でも、その代わり、一度作れば一生使えます。
「あなたらしさ」って、何だろう?
そもそも自己分析とは、「自分は、どんな人間なのか?」を知るためのものですよね。
では、「その人らしさ」は、どこにあるのでしょう?
人間なら、誰でも疲れれば眠くなるし、お腹も空く。
これは人間の性質ではありますが、「その人らしさ」とは呼びません。
その人らしさが現れるのは、「平均的な人と比べて、どこが違うのか?」という部分。
- リスクを取るのか、安全を選ぶのか。
- 大勢でいるのが好きなのか、一人が好きなのか。
- 直感で考えるのか、理屈から考えるのか。
そういう「他人との差分」の総体が、その人らしさです。
世の中の自己分析では、いくつかの質問に答えて、
- 「あなたの強みはこれです」
- 「あなたは○○タイプです」
と判定するものが多いですね。
これはこれで有用です。
でも、クリエーターの場合、「あなたは開放性が高いです」と言われても、
「なるほど。で、これを作品にどう使えばいいんだ?」
となりがち。
ボクも、サラリーマン時代の研修で似たような自己分析をやりました。
「まぁ、そうだね。モノによっては意外。でも合ってるね」で終わりました。
キャリア選択なら、それでも役に立つでしょう。
でも、あなたが知りたいのは、「自分にしか作れないものは、どこから出てくるのか?」ですよね。
だったら、もう少し深いところまで掘った方がいい。
覚えているエピソードを、全部書き出す
引っ張ってもアレなので、答えを言います。
ものすごく単純な方法。
「記憶に残っているエピソードを、全部書き出す」
これだけ。
就活生がやる「自分史」に似ています。
でも、明確に別物です。
ポイントは、大事そうな出来事だけを選ばないこと。
- 成功体験だけでもない。
- 失敗したことだけでもない。
- 人生の転機だけでもない。
文字通り、
「なぜか覚えていることを、片っ端から全部」
書きます。
ここが重要です。
一般的な自己分析では、どうしても「自分にとって重要だった出来事は何だろう?」と考えます。
すると、その時点で「重要そうな記憶」を選別してしまう。
でも、その選別から漏れる記憶の中にも、その人らしさは大量に眠っています。
むしろ、「大事件じゃないのに、なぜかずっと覚えている」みたいな記憶こそが、大切なピースなのです。
ボクが書き出したエピソードの例
例として、ボク自身が書いたエピソードを2つだけ紹介しますね。
■大体の年齢:5歳
■登場人物:母親
■場所:保育園からの帰り道
■エピソード本文:
保育園からの帰り道は、大抵は真っ暗だった。お母さんの黄色い自転車の後ろに乗って、よく空を見上げていた。月が、ずっと自分を追いかけてきていると思った。とても不思議だった。10秒ほど目を瞑ってみる。それでも、ピタリと自分の後を追いかけてくる。今度は目一杯目を瞑っていようと、5分くらい瞑ってみる。もう振り切ったろうと思ったら、やっぱり同じ場所に月がいた。月は、自分の行く先を知っているのだろうか?全部お見通しで、先回りしているのか?月には、意思のようなものがあるのか?ずっと不思議に思っていた。
■現在の捉えた方:
ザ・イエローモンキーの曲で、「追いかけても追いかけても逃げていく月のように」という歌詞がある。これを聞いたとき、「自分は逆だったなぁ」と思った。自分にとっての月は、「逃げても逃げてに追いかけてくる月」だった。
■大体の年齢:10歳
■登場人物:(空欄)
■場所:小学校
■エピソード本文:
図工の課題で、紙粘土でビー玉を転がすコースを作ることになった。まずはどんなコースを作りたいかを考える。つまり設計から入る。明確に作りたいコースがあった。一度転がしたら、ずっとビー玉が回り続ける。いわゆる永久機関。先生からは、「それは無理じゃないかな」と言われた。自分でも薄々難しいとは思っていたが、方針は変えなかった。物理の限界は越えられず、もちろん永久機関は完成しなかった。それでも、一度スタートからビー玉を転がしたら、ゴールまで触らずに転がるコースができた。単にスタートからゴールまで降り続けるなら結果は分かりきっているので、アップダウンのあるコースにした。永久機関の実現は不可能とわかったが、だからといって完全に捨てることもしなかった。だから、スタートとゴールは、コースをつなげた。指で押さないとビー玉は動かないが、それでもスタートとゴールを分断させたくなかった。自分としては、出来上がったコースに満足した。
■現在の捉えた方:(空欄)
どうでしょう?
ものすごくどうでもいい話w
でも、なぜか38歳になった今でも覚えています。
これも別に、人生を左右した大事件ではありません。
でも、覚えている。
こういうエピソードを、全部拾います。
これは「分析」ではない
正確に言えば、この作業は自己分析ですらないと思っています。
分析する前の、原典づくりです。
研究者だって、いきなり結論を出すわけじゃありません。
まず資料を集めます。
- 政治を研究するなら、いろんな時代や国の政治体制を見る。
- 生物を研究するなら、化石や現代の生物を調べる。
十分な材料を集めてから、「ここには、こういう法則があるんじゃないか?」と考えます。
自分を分析するときも同じ。
いきなり、
「自分の強みは何だろう?」
「自分の価値観は何だろう?」
と考えるより、
まず自分という人間を作ってきたデータを並べた方がいい。
しかも、最初から「重要なもの」だけを選ばず、可能な限り全数を。
問題は、量が多すぎること
この方法。
昔だったら、あまり実用的じゃなかったと思います。
なぜなら、データが多すぎるから。
ボクも途中なんですが、31歳まで書いて、約400エピソードあります。
最終的には500〜600くらいになるかなと思っています。
こんなものを人間が眺めて、「ここから共通する価値観を抽出しよう」なんて、かなり大変ですよね。
でも、今はAIがあります。
スプレッドシートにエピソードを並べて、AIに読ませればいい。
そして、
- 「この人物に繰り返し現れている価値観は何か?」
- 「他人と比較して特徴的な行動パターンは何か?」
- 「創作に使えそうなモチーフは何か?」
- 「本人が自覚していなさそうな一貫性はあるか?」
と聞いてみる。
すると、大量のエピソードを横断して分析してくれます。
自分の過去を、初めて“データ”として扱えるようになった。
これが、2026年現在で、この方法をやる意味です。
作るなら、スプレッドシートで
必要な項目は、このくらいで十分です。
・大体の年齢
・登場人物
・場所
・エピソード本文
・現在の捉え方
「登場人物」「場所」「現在の捉え方」は、空欄でもOK。
最低限、年齢とエピソードだけ書けば成立します。
なお、大事なのは文章の上手さではありません。
人に読ませる文章じゃないですからね。
「小学校3年。雨。帰り道。○○君と喧嘩した。理由は忘れた。でも帰宅後ずっと気になっていた」
くらいで十分です。
あとから思い出したら、また足せばOKです。
クリエーターにこそ、やってほしい
クリエーターなら、「自分らしい作品を作りたい」と思いますよね。
では、その「自分らしさ」は、どこから来るのか。
結局のところ、
自分がこれまで生きてきた人生の中からしか出てこない
と思っています。
- 作品のモチーフ。
- 好きな色。
- 嫌いな表現。
- 妙に惹かれる時代。
- 何度も扱ってしまうテーマ。
- 「こういうものだけは作りたくない」という感覚。
そこには、たぶん理由があります。
その理由の元になった小さな出来事が、過去のどこかにある。
もしボクがアクセサリー作家だったら、「逃げても逃げても、月がついてくるアクセサリー」というアイデアが出てくるかもしれません。
・身体が動くと、小さな月パーツが遅れて追随する
・表からは1つに見えるが、角度を変えると別の月が現れる
・チェーン上を月が移動できる
・大きな円と小さな円が常に一定の位置関係を保つ
など、「追いかけてくる」という体験そのものを構造にするイメージです。
同じような体験をしたお客さんもいるでしょう。そして、作品と原体験が紐づいているので、ストーリーも展開しやすい。 何より、自分らしい作品です。
表面的なデザインはマネできるかもしれませんが、ストーリーやブランド全体をマネることはできません。ストーリーもブランドも、自分の過去に紐づいているから。
だから、自分の人生を掘る。
ハンドメイド作家でも、画家でも、小説家でも、建築家でも同じです。
自分の中にあるものしか、最終的にはアウトプットできません。
一度作れば、一生使える
しかも、この方法の強いところは、
作るのが「分析結果」ではなく「一次データ」だということ。
分析結果は変わります。
10年後には、もっと優れたAIや、もっと優れた分析方法が出ているでしょう。
でも、「5歳の頃、母親の自転車の後ろから月を見ていた」という事実は変わりません。
だったら、そのときもう一度分析すればいい。
つまり、このエピソード集は、一度作っておけば、ずっと使い回せる自分専用の原典になります。
ただし、めっちゃ時間かかります。
ボクは400エピソード書くのに、2週間くらいかかりました(それだけをやっていたわけじゃないけど)。
ま、仮に1ヶ月2ヶ月かかったとしても、人生スパンなら、余裕でリターンが上回りますがね。
まずは10件書いてみよう
一気に完成させようとしなくていいです。
10個書いてみる。
翌日また20個思い出す。
数日後、電車に乗っているときに昔のことを思い出したら、スマホから1行だけ足す。
そんな感じで十分。
少しずつ、自分だけの「クリエイティビティ・データベース」を作っていく。
かなりオススメです。
何かの事情で今作品を作れない人なら、その時間を使ってもいい。
普通に制作している人なら、制作の合間に少しずつでもいい。
よかったら、今日まず10個だけ。
覚えているエピソードを書き出してみてください。
まだ自分でも気づいていない「あなたらしさ」が埋まっています。
ワクワクしませんか?
値千金。一生物。
効果は保証します。
「こんなエピソードが出てきたよ!」という発見がありましたら、ぜひ感想欄で教えてくださいね〜。